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ジョー・マクモニーグル(Joseph McMoneagle)の変更点

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日本のテレビ番組では「FBI超能力捜査官」として有名なジョー・マクモニーグルは、もともと米陸軍に在籍する軍人であり、ベトナム戦争も経験している。1978年にフォート・ミード基地([Fort George G. Meade|http://en.wikipedia.org/wiki/Fort_George_G._Meade])において、アメリカ陸軍や情報機関が関与した超能力研究計画の「[[スターゲート計画|スターゲート計画 (Stargate Project)]]」に参加した。1984年には退役し、その後はスタンフォード研究所(SRI)の[[リモート・ビューイング(遠隔視)]]の研究に民間人として協力した。退役時には、「[Legion of Merit|http://en.wikipedia.org/wiki/Legion_of_Merit]」(勲功章)を授与している。1995年にスターゲート計画が暴露されてからは、日本のテレビにも登場するようになった。

しかし、FBIに超能力捜査官という役職はない。自伝(文献8)のp.166にマクモニーグルらが協力した政府機関が挙げられており、その中にFBIも含まれているが、具体的に何をしたのかはわからない。マクモニーグルのサイト内の「[remote-viewing|http://www.mceagle.com/remote-viewing/]」を見てみると、本人も自分が日本のテレビの「FBI: Psychic Investigator」というタイトルの番組に出演していることは承知しているようで、こう呼ばれることにさほど違和感を感じてはいないようだ。(どちらかというと、「CIA超能力諜報員」のほうが、事実に近いような気がするのだが…)

日本のテレビ番組のデタラメぶりは以下の本などで曝露されている。
*「[超能力番組を10倍楽しむ本|http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4903063089]」 山本 弘、楽工社 (2007/03)

本当は大失敗だった、1979年のイランのアメリカ大使館占拠事件の人質救出作戦を、マクモニーグルのおかげで成功したとか、マクモニーグルの透視は核戦争を阻止したなど、テレビの大ぼらの吹きっぷりが曝露されている。母国以外の外国で、超能力者の能力が大げさに誇張されるというのは、[[クロワゼット|ジェラルド・クロワゼット(Gerard Croiset)]]のケースと同様に、昔からよくあることのようだ。

スターゲート計画終了後にリモート・ビューイングの研究を引き継いだ「[CSL|http://www.lfr.org/LFR/csl/index.html]」('''Cognitive Sciences Laboratory''')のサイトの[Videos|http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videos.html]に行くと、マクモニーグルに関するビデオクリップがいくつか見れるので、紹介しておく。なお、McMoneagleの発音はマクモニーグルよりもマックモーニグルが近いようだ。

!「[Put to the Test |http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videoclips/Put2Test/Put2Test.html]」
マクモニーグルのリモート・ビューイング(RV)に関するビデオ。自伝の文献8と照らし合わせると、これは1995年に放送されたABCの番組で、マクモニーグルがテレビに初登場した時のもののようである。同年にスターゲート計画の存在が暴露されたが、この番組放送時にはまだ極秘だったようで、このビデオクリップにはスターゲート計画に関する話は登場しない。

マクモニーグルは1970年にオーストリアで臨死体験を経験して以来、超常的な能力を得たと述べている。自伝の文献8によると、この時、死にかけたのは夕食の飲み物に毒を盛られたせいなのだが、誰がなぜ毒を盛ったのか、なぜそのことがわかったのかは、はっきりしない。『連中の素性はわかっている。あの行為で罰せられないのは私があえてそう選択しているからであり、それにつけ込んではならないことを連中は肝に銘じておくべきだ』とマクモニーグルは書いている。なお、自伝では、超常的な能力が芽生えたのは、10代の頃に母親から虐待的なお仕置きを受けたのが原因ともしている。

このビデオにはスターゲート計画の主導者であったエドウィン・メイ([Edwin May|http://www.parapsych.org/members/e_c_may.html])も登場し、1978年からマクモニーグルのことを試験し、50%の確率で説明不可能な見事な成功を収めているとしている。

さらに、テキサス州のヒューストンで行われたRVの実験(デモンストレーション)が紹介されている。ターゲットには大きな橋のかかった川が選ばれ、マクモニーグルがそれまでに会ったことのない人物(マクモニーグルにはその人物の写真が見せられただけ)がそのターゲットに向かった。マクモニーグルはターゲットが大きな船の行き来する橋のかかった川であることを見事に当てている。メイはマクモニーグルのことを「奇跡だ」と絶賛している。

!「[A Demonstration of Precognition|http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videoclips/Precog/precog.html]」
こちらは、マクモニーグルの予知能力に関するビデオ。ビデオの前半では、スターゲート計画が紹介されており、マクモニーグルは1972年に「リモートビュアー001」としてこの計画に参加したとしているが、これは間違いだろう。自伝(文献8)には1978年に米陸軍のRV研究に参加したと書かれており、このビデオとは矛盾している。誰がなぜ彼をリモートビュアー001と呼んだのかもはっきりしない。

予知の能力をマクモニーグルが初めて実感したのは、スターゲート計画中にRVで、海から数キロメートル離れたソ連領土内の建物で、潜水艦が建造されていると透視したが信じてもらえなかったときだ。マクモニーグルは140日後に潜水艦がその建物から進水すると予知したが、その予知から7日のずれで、[タイフーン級の潜水艦|http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%B3%E7%B4%9A%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6]がその建物から進水したそうな。

ところが、これも自伝とは矛盾している。マクモニーグルはRVを何回か繰り返し、建造作業のピッチと潜水艦の変化から、出港準備が整うのを約4ヶ月後と推測したと、自伝には書かれている。つまり、予知とは書かれていない。

ビデオの後半では、エドウィン・メイとマクモニーグルによる予知のデモンストレーションを紹介している。5枚の風景写真のうちから1枚を、パソコンがランダムに選び、それを事前に予知するという実験だ。マクモニーグルはパソコンが選ぶ以前にRVによって絵を描く。そして、メイが5枚の写真のうちから、マクモニーグルの描いた絵に一番よく似ている写真を選ぶ。(ジャッジする) 選ばれた写真はヨーロッパ風の古城のような建物である。ジャッジングの終了後、パソコンがランダムに5枚のうちから1枚の写真を選ぶと、それは予知どおり古城の写真だった。

メイはマクモニーグルの生涯正解率は50〜20%の間であり、これは驚異的な確率であるとしている。マクモニーグル自身も自分には確実に未来が見えると証言している。

マクモニーグルはRVを利用した会社(Intuitive Intelligence Applications, Inc.)を経営しているが、そこの常連客にマクモニーグルが「どうしていつも私のところに戻ってくるんだ?」と聞くと「君が最高のリモートビュアーだからだ。何百万ドルも儲けさせてもらっているのだから当然のことだ」というようなことを答えたと自慢している。

!「[Soviet Submarine Example|http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videoclips/Sub/sub.html]」
こちらは細切れにされたNational Geographic Channelの番組([Naked Science|http://channel.nationalgeographic.com/channel/nakedscience/])のビデオクリップを継ぎ足してできたもののようだが、上のビデオでも取り上げられている旧ソビエトの潜水艦建造の透視事例が挙げられている。潜水艦が建造されていたのは白海に面した都市セヴェロドヴィンスク([Severodvinsk|http://en.wikipedia.org/wiki/Severodvinsk])で、マクモニーグルは通常の潜水艦に比べて2倍程度の巨大なものだったと透視している。潜水艦の建造が行われていた建物は、海から半マイルほど離れていたが、100日程度あとに巨大なブルドーザーが現れて運河を築いたそうだ。(海から建物までの距離は、上のビデオでは数キロだったが、このビデオでは半マイル(約0.8キロ)になっている) そしてそこから現れたのが、ソビエト海軍が誇る世界最大の[タイフーン級の潜水艦|http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%B3%E7%B4%9A%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E6%BD%9C%E6%B0%B4%E8%89%A6]だった。タイフーン級一番艦「Dmitry Donskoy」が就航したのは1980年のことである。

ウィキペディアによると、タイフーン級潜水艦が建造されたのは、たしかにセヴェロドヴィンスクの第402造船所(1939年創業)であった。造船所ならば、船や潜水艦が作られるのは当たり前の話ではなかろうか?また、本当に「運河」と呼ぶべきものが建造されたかどうかも調査する必要があるだろう。rybachiiさんのブログ「[Infinite Justice〜ロシア・ソ連海軍〜|http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii]」の2006年11月20日のエントリ「[セヴマシュ・プレドプリャーチェ|http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/6643350.html]」を見てみると、第402造船所(現「[北方機械製造会社|http://www.sevmash.ru/?lg=en]」)は、1950年代後半から1990年代末期にかけて、原子力潜水艦のみを専門に建造していたとのこと。たしかに北方機械製造会社の主な仕事は、海軍のために原子力潜水艦を建造することのようだ。そのサイトの「[History Milestone|http://www.sevmash.ru/?id=2435&lg=en]」を見ると、第402造船所の歴史が記載されている。1955年から現在にかけて無数の原子力潜水艦が建造されたことがわかる。

こうした情報を事前に知っていれば、第402造船所で「新型の原子力潜水艦が建造されている」といった透視をすることは簡単であろう。

なお、この潜水艦のエピソードは文献5で紹介されている「マクモニーグルが核戦争を阻止した?」という話の元ネタである。2004年12月18日に日本で放送された「超能力!緊急生放送/奇跡の男マクモニーグル」では、RVの結果を聞いた国家安全保障会議からの使者が「潜水艦じゃない、ミサイルだ!今すぐ臨戦態勢に入るよう、大統領に報告しよう!」と大騒ぎしたことになっている。RVのような効果や原理もあやふやなものにもとづき、そのような重大な結論を下す人物が国家安全保障会議にいるとは、到底思えないし、造船所でミサイルが建造されていたとも思えない。

![National Geographic Remote Viewing Example|http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videoclips/NatGeo/natgeo.html]
これもNational Geographic Channelからのビデオクリップ。ただし、CSLはこの番組のことをあまり気に入っていないようで、番組の観点は、この現象に反対する官僚的なバイアスがかかっており、科学を明らかに裏切っているとしている。よって、このビデオクリップはCSLの観点から編集されているようだ。

ここでもまた上記の潜水艦の透視の話が出てくる。また、1979年のイランにおけるアメリカ大使館人質事件において、スター・ゲート計画に参加していたマクモニーグルらが、人質の監禁状況などを透視した事例も出てくる。ただし、当然のことだが、そのおかげで人質救出作戦が成功したとは述べていない。自伝にも救出作戦が失敗したことがちゃんと書かれてある。米軍が救出作戦のためにイラン領内に設置した拠点(デザート・ワン)において、操縦を誤った輸送ヘリがC-130輸送機と接触して爆発炎上、8名の死者が出た。(文献8)

このビデオでもまたRVのデモンストレーションが行われている。サンフランシスコ周囲の6ヶ所がターゲットの候補として選ばれ、そのうちの1つ、[ダンバートン橋|http://en.wikipedia.org/wiki/Dumbarton_Bridge_(California)]がターゲットとなった。マクモニーグルが描いた絵に基づき、エドウィン・メイ博士が6ヶ所の写真のなかから、ターゲットとなった橋を見事に当てている。ただし、マクモニーグルが全部で何枚の絵を描いたかは、このビデオからはわからない。ナレーションによるとマクモニーグルの最初のほうの透視は当たっていなかったようだが、ターゲットを実際に見に行ったマクモニーグルは成功を確信している。

*「[超心理学 封印された超常現象の科学|http://www.amazon.co.jp/dp/4314010983/]」 石川幹人、紀伊國屋書店 (2012/8/29) 

上記の本の第2章によると、このビデオクリップは、2006年に日本で放映された「特集 サイエンス・ワールド〈テレパシー〉」という一時間番組の一部らしい。

また、上記の本ではマクモニーグルが「当てやすいターゲットと当てにくいターゲットがある」というようなことを言っていて興味深い。

例えば、63ページでは
""こういうと奇妙に聞こえるかもしれないが、遠隔透視をもっとも利用しにくいのは、人探しだと思う。行方不明者の捜索はもともとむずかしいが、それに遠隔透視を役立てるのには、壁がある。(……)逆に、すぐ役立てられるのは鉱業だ。鉱脈を知るのに、遠隔透視は最良の手段といえるだろう。地中の様子が手に取るようにわかり、埋まっている鉱脈の種類も知ることができる。

さらに68ページには
""ひとりメイだけが淡々とした調子で「彼は水がターゲットになっているといつも不調なんだよ」と言って、マクモニーグルを呼びに行った。しばらくして部屋に入ってきたマクモニーグルは、残念そうな表情で画面のターゲットをみつめながら、「これは私の苦手なターゲットだ」とつぶやいた。

しかし、なぜ人探しに遠隔透視が利用しにくいのか、なぜ水がターゲットだと不調になるのか、合理的な説明は一切ない。これは超能力肯定派がよく使う「後付けの理由」だろう。また、マクモニーグルがなにかの鉱脈を掘り当てたという話は自伝にも書いてないので、「地中の様子が手に取るようにわかる」という主張に信ぴょう性はない。

そもそも'''人探しに遠隔透視が利用しにくいというのなら、なぜマクモニーグルは日本の人探し番組に出演していたのだろう?''' 言っていることとやっていることが矛盾しているようだ。

!未来透視
*「[検証 予言はどこまで当たるのか|http://www.amazon.co.jp/dp/4286131440]」 ASIOS、菊池聡、文芸社 (2012/10/3)

上記のASIOSの著書の「第1章 海外の予言」の「ジョー・マクモニーグルはリモート・ビューイングで未来も過去も透視できる?」で、マクモニーグルの以下の著書に掲載されている予言について検証している。
この本の「第1章 海外の予言」の項目、「ジョー・マクモニーグルはリモート・ビューイングで未来も過去も透視できる?」で、マクモニーグルの以下の著書に掲載されている予言について検証している。

*「[ジョー・マクモニーグル 未来を透視する|http://www.amazon.co.jp/dp/4797332093]」 ジョー・マクモニーグル、ソフトバンククリエイティブ (2006/12/21)

この項目を担当した秋月朗芳氏によると、『本書には全体を通じてざっと数えてみたところ500あまりの未来透視があり、そのうち検証できる2012年までの約140の未来透視をすべて書き出し、内容をできる限りの範囲で実際の出来事と照らし合わせてみた』そうだ。しかし、『明確に未来を透視していたと言い切れるようなものは見つからなかった』とのこと。

!その他
*中国初恋
**「[ジョーマヌケニーグル|http://www.sakusha.net/moromoro/makumoniguru.html]」 
**「[FBI超能力捜査官はアホだ その1|http://www.sakusha.net/moromoro/makumoniguru2.htm]」 
**「[FBI超能力捜査官はアホだ その2|http://www.sakusha.net/moromoro/makumoniguru3.htm]」 
**「[FBI超能力捜査官はアホだ その3|http://www.sakusha.net/moromoro/makumoniguru4.htm]」 

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'''参考文献とリンク'''
+英語版Wikipediaの「[Joseph McMoneagle|http://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_McMoneagle]」の項目
+ウィキペディアの「[ジョー・マクモニーグル|http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BC%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB]」の項目
+「[McEagle.com Home|http://www.mceagle.com/]」 ホームページ
+「[CSL|http://www.lfr.org/LFR/csl/index.html]」(Cognitive Sciences Laboratory)のサイトの「[Put to the Test |http://www.lfr.org/LFR/csl/media/videoclips/Put2Test/Put2Test.html]」
+「[超能力番組を10倍楽しむ本|http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4903063089]」 山本弘、楽工社 (2007/03) 、第5章「『FBI超能力捜査官』ジョー・マクモニーグルの真実」と第6章「『FBI超能力捜査官』スタッフの足取りを追え!」
+「Parapsychological Association 」の[Joseph McMoneagle|http://www.parapsych.org/members/j_mcmoneagle.html]のページ 
+「[Psychology of the Psychics|http://www.amazon.com/Psychology-Psychic-David-F-Marks/dp/1573927988]」 by David F. Marks (Author), Richard Kammann (Author) Prometheus Books
+「[FBI超能力捜査官 ジョー・マクモニーグル|http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4797327766]」 ジョー・マクモニーグル (著)、ソフトバンククリエイティブ (2004/9/15) 
+mixi内のコミュニティ「超能力捜査」の[ジョー・マクモニーグルのトピック|http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=3208955&comment_count=56&comm_id=433078] (このリンク先は、ミクシィに参加していないと見れません)
+rybachiiさんのブログ「[Infinite Justice〜ロシア・ソ連海軍〜|http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii]」の以下のエントリを参照。
**「[セヴマシュ・プレドプリャーチェ|http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/6643350.html]」(2006/11/20)
**「[セヴマシュ1980|http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25188921.html]」(2007/10/1)