アインシュタインの予言
アインシュタインの予言とは、「日本の繁栄は万世一系の天皇のおかげである」「そのような日本こそ、将来の世界的盟主にふさわしい」という要点の文章であり、ネットや書籍を通じて広まった。
中澤英雄教授は、アインシュタインの予言と呼ばれるものが、博士の思想とは相いれない上、出典が常にあいまいあることから、疑問を持ち、調査を行った。
中澤教授は、戦前のものに、非常に似た文意の文章を発見したが、その発言者はローレンツ・フォン・シュタインであるとされていた。しかし、シュタインがそう語ったという証拠は発見できず、最終的には、「田中智学が自らの思想をシュタインに寄せて語った文章の可能性が高い」という結論に至った。
シュタインの言葉として紹介された田中智学の思想が、引用を繰り返す上でアインシュタインの予言になってしまったのではないか?ということだ。
中澤教授のこの結論に対し「改造社が出版する雑誌『改造』に掲載されてた文章が、アインシュタインの予言のソースであるという反論が起きた。
しかし、参考情報の【アインシュタインの予言について】によれば、ソースと言われる『改造』の1922年11月号から1923年12月号までを調査しても、該当の文章は発見できなかった。
現在のところ、アインシュタインの予言が実在のものだという証拠は提示されていない。
参考情報
【萬晩報】
【アインシュタインの予言について】