血液型性格判断
血液型性格判断
- 『「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た 』 村上 宣寛 (著)、日経BP社 (2005/3/30)
富山大学 村上宣寛 教授は上記の自著の中で「血液型人間学は日本を代表するトンデモ学問である」と結論しており、その根拠はつぎのようなものである。
- 血液型と性格との相関関係を示すはっきりした証拠はない。科学であるからには、「○○型は○○である」などの仮説が、どの程度の予測力で成立するかを、証明しないといけない。この基本的な仮説の証明が半世紀たってもなされていない。
- 100項目くらい調査すると、肯定率と血液型との有意性が数個は出るが、関連性の強さ(予測力)は1%に満たない。また、結果は血液型人間学が予測する方向でもないし、調査の度に違った結果が出る。
- 血液型人間学を支持する結果でも、知識の汚染から説明できる。血液型による因果関係を仮定しなければならない理由がない。
- 特定の集団、政治家、野球選手、芸能人等を選び、日本人の平均的な血液型分布と異なることを示す研究は、何の意味もない。政治家、野球選手、芸能人等がどのような性格であるか、同時に測定した客観的データがない。
- 血液型でグループ分けしても、年齢、性別、居住地、社会階層の違いなどが統制されていない。したがって、グループの差は血液型に起因するのか、その他の要因に起因するのかはわからない。血液型研究で結果が一貫しないのはこのためである。
- 「血液型と性格の無関連性――日本と米国の大規模社会調査を用いた実証的論拠――」 縄田 健悟, 心理学研究2014年 doi.org/10.4992/jjpsy.85.13016
本研究では,日本とアメリカの大規模な社会調査データを用いて,血液型と性格との関連を検討した。血液型間に性格に違いがあるかどうかを検討したが,日本でもアメリカでもほとんどの項目で意味のある違いは存在しなかった。その違いの大きさも極めて小さく,ほぼゼロだと見なせるものであった。本研究の知見は,血液型と性格の無関連性を積極的に示す実証的根拠を提供した。血液型と性格は無関連である。
『本研究の知見は,血液型と性格の無関連性を積極的に示す実証的根拠を提供した。血液型と性格は無関連である。』
- 「血液型と性格「関連なし」…九州大講師が解析」 2014年07月19日 14時34分, Yomiuri Online
縄田講師は、経済学分野の研究チームが、2004〜05年に日米の1万人以上を対象に、生活上の様々な好き嫌いなどを尋ねた意識調査に、回答者の血液型が記載されていることに注目。血液型によって回答に違いがあるかどうかを解析した。
その結果、「楽しみは後に取っておきたい」「ギャンブルはすべきではない」など、計68項目の質問に対する回答のうち、血液型によって差があったのは「子供の将来が気にかかる」などの3項目だけで、その差もごくわずかだった。このため「無関連であることを強く示した」と結論づけた。
血液型性格判断に批判的なサイト
「ABOFANへの手紙」
帯広畜産大学心理学研究室
「血液型性格判断をやめよう
広島修道大学人文学部 中西 大輔 助教授のサイト
「血液型-性格関連説について」
同志社大学社会学部 柴内 康文 准教授のサイト
「血液型性格判断資料集」
文責・岡山大学文学部心理学教室・長谷川芳典
「遺伝学からみた血液型性格判断」
NATROMさんのサイト
「NATROMの日記」
- 「血液型と性格の関係を否定するまずい論法について」 2013-07-02, NATROMの日記
- 「血液型の話をすることくらいはいいのか?」 2010-03-26
- 「ABO FANのサイトは血液型占い」 2009-10-31
- 「血液型性格診断と偏見」 2009-07-22
- 「血液型と性格の関係についてぶっちゃけちゃった大学教授」 2009-03-16
- 「「所さんの目がテン!」で血液型を科学してた」 2008-10-21
- 「血液型性格判断の大家・田淵幸一の華麗な戦績」 2008-08-25
- 「血液型と食べ物の相性」 2008-07-02
- 「血液型ダイエット by ダダモ」 2007-10-22
- 「ABO FANさんの人気に嫉妬」 2007-05-09
- 「血液型と性格と日本人のルーツ」 2007-02-26
- 「池谷裕二と血液型の遺伝学」 2006-12-23
- 「ニューヨークタイムズに血液型性格診断が紹介された」 2006-12-19
- 「パラサイト式血液型診断〜藤田紘一郎がトンデモさんリスト入り?」 2006-06-02
- 「赤十字が血液型性格診断」 2006-05-21
- 「血液型差別の一例」 2005-11-14
- 「集団の構造化による箸の誤り」 2004-12-10
- 「血液型差別はすなわち遺伝子差別である」 2004-08-10
「kikulog」
注意!一部のエントリは非常に重たくなっているので、開くのに時間がかかる。
- 「血液型性格判断問題についての確認」 2009/10/31 (かなり重い)
- 「Derek Trucks said “ I don't know my...」 2009/4/14
- 「血液型ブームだったらしい昨年について、猛省を求めたい・・誰にともなく」 2009/1/1
- 「血液型と性格3」 2008/2/3 (非常に重い!)
- 「血液型と性格2」 2007/10/7 (非常に重い!)
- 「面接で血液型を訊かれた人募集」 2007/5/23
- 「血液型と性格」 2006/9/14 (かなり重い)
- 「血液型(書きかけなので予告)」 2005/5/17
BPOと血液型テレビ番組
- 『「血液型を扱う番組」に対する要望』 放送倫理・番組向上機構(BPO)、放送と青少年に関する委員会 、2004年12月8日
放送倫理・番組向上機構(BPO)の「放送と青少年に関する委員会」は2004年12月8日 、血液型と性格などを結び付けた民放のテレビ番組について、「科学的根拠は証明されておらず、社会的差別に通じる危険がある」などとする上記の要望を出し、事実上の改善勧告を行っている。その一部を以下に引用しておく。
しかし、血液型をめぐるこれらの「考え方や見方」を支える根拠は証明されておらず、本人の意思ではどうしようもない血液型で人を分類、価値づけするような考え方は社会的差別に通じる危険がある。血液型判断に対し、大人は“遊び”と一笑に付すこともできるが、判断能力に長けていない子どもたちの間では必ずしもそういうわけにはいかない。こうした番組に接した子どもたちが、血液型は性格を規定するという固定観念を持ってしまうおそれがある。
こうした番組は、日本民間放送連盟の放送基準「第8章 表現上の配慮」54条に抵触するおそれがある。
(54) 占い、運勢判断およびこれに類するものは、断定したり、無理に信じさせたりするような取り扱いはしない。
現代人の良識から見て非科学的な迷信や、これに類する人相、手相、骨相、印相、家相、墓相、風水、運命・運勢鑑定、霊感、霊能等を取り上げる場合は、これを肯定的に取り扱わない。ただし、伝説を取り上げるのはさしつかえないが、その場合、誤解のないように注意する。
しかし、その後も相変わらず血液型性格判断はテレビ番組で取り上げられ続け、一向に改善された様子はない。特に2008年に「B型自分の説明書」(文芸社)等の書籍がベストセラーになってから、それに便乗する形で安易な番組が作られるようになった。
2008年12月2日(火)の日本テレビ「踊る さんま御殿!!」でも、B型を攻撃するような無責任なトークが展開され、これに対し批判的な意見がBPOに寄せられたが、委員会の意見は以下のようなものだった。
- 「第96回 放送と青少年に関する委員会」 2008年度 議事概要、2008年12月15日(月) 午後4時30分〜6時30分
審議の結果、血液型を扱う番組の制作に際しては、改めて2004年に青少年委員会が出した「要望」の再確認を議事録に留めることになった。
その他のテレビ番組
- 「TVからひっそりと封印されつつある“誰もが知っている”あのコーナーとは?」 2014.11.19, TOCANA
「消えていく企画があるのは仕方ありませんが、やはり寂しさもありますね。それは、血液型占いですよ。以前はフジテレビの『とくダネ!』でも『血液型選手権』と題して行っていました。ですが、今は血液型の性格分析などの企画もできません」(テレビ制作会社プロデューサー)
確かにこのような企画は見なくなった。このような血液型に関する企画は、“やらない”のではなく“やれない”のが実情だという。
「全ては視聴者からのクレームがきっかけです。以前、『B型 自分の説明書』(文芸社)という本がベストセラーになり、テレビでも血液型にまつわる特番がいくつか放送されました。しかし、血液型と性格の関係は科学的な根拠はなく、たくさんのクレームが来てしまったのです。それ以降はこうした特番はもちろん、すでに存在していた血液型コーナーも終了させる運びになりました」(同・テレビ制作会社プロデューサー)
科学的な根拠はないが、自分の血液型に関する性格分析の中には思い当たる節もあった。また、占いコーナーで自分の血液型の運勢が良いと言われれば、朝からうれしかったことを覚えている。あくまでもひとつの意見として放送はできなかったのだろうか。
血液型性格判断が問題なのは、それが非科学的だからではなく、「B型はわがまま」「AB型は変態」等といった差別に繋がりかねないことを言うからだろう。
爆笑問題の面と向かって聞けない噂のクエスチョン お医者さん編
2009年1月13日午後7:00〜8:54にテレビ朝日系で放送された「爆笑問題の面と向かって聞けない噂のクエスチョン お医者さん編」において、「血液型の違いでなりやすい病気はあるのか?」や「血液型で性格は違うのか?」との質問が出た際、登場医師20人全員がNOサインで「まったくのナンセンス」と切り捨てた。しかし、登場タレントの一部や司会の太田光は納得していないようだった。
- 「血液型と性格に関連性はありません」 YouTube
歴史的には、ペスト、癌、天然痘などは血液型によって罹患率が違うと言われていたが、統計を取り直したら、そんなことはなかったそうだ。医学書にも「○型は○×病になりやすい」という記述もない。ナンセンス極まりないとのこと。
血液型と性格に関係があると言われているのは日本、韓国、台湾ぐらい。木村拓哉、福山雅治、ヨン様、太田光はO型なので、O型にはイケメンが多いとの説を司会の太田が披露し、さんざんに突っ込まれる。B型が嫌われるという話題も出た。
骨髄移植で血液型が変わった時に性格も変わるかというと、そういうこともない。
人の血液型にはABO式以外にもたくさん分類がある。ABOは赤血球に関する分類。白血球や血小板にも血液型がある。輸血に関係しているのはABO式とRH式のみなので、これらだけが有名になってしまった。
結論は「とはいえ、日本では大流行の血液型別性格判断、遊び感覚で楽しむ程度がいいようです」とのこと。
血液型別 オンナが結婚する方法♪
血液型ブームの再燃に乗じてフジテレビは、2009年2月23日から4夜連続で、恋愛オムニバスドラマ『血液型別 オンナが結婚する方法♪』を放送した。この番組のエンドロールの後、「作品の中に登場する血液型の特徴は、番組独自の表現であり、その血液型の性格を断定するものではありません」というテロップが流された。BPOの2009年1月に視聴者から寄せられた意見には以下のような、この番組に対すると思われる意見があった。
【非科学的な事項に関する意見】
血液型別の女性の結婚をテーマに放送予定のドラマは、「A型→安定志向、B型→好奇心旺盛、O型→おおらか、AB型→マイペースである」といった安易なキャラクター設定をし、ドラマを通して血液型の特徴をテロップで表示するなどするようだ。これは、根拠のない統計を基に、誤った知識や偏見を視聴者に植えつける危険性がある。特に、まだ正確な判断力を持たない未成年者に誤った知識を与え、偏見や差別を抱かせる温床になり得ると考えられるので強く憂慮している。元来、生まれつきのものである血液型で性格や行動の傾向を特定することは重大な差別行為に当たると考える。番組の放送中止を強く希望する。
血液型と差別
松岡 圭祐 著の「ブラッドタイプ」(徳間書店、2006/06)は、血液型ブームが過激になりすぎ、特にB型人間に対する差別や偏見が広まった近未来を舞台にした小説である。白血病の女性患者が「骨髄移植をすれば血液型が変わり、B型になっちゃう。B型になるくらいなら、死んだほうがマシよ!」と言い出す始末だ。
もちろん、これはフィクションであり、現実には血液型に対するこれほどひどい偏見はないのだろう。しかし、Yahoo!リサーチを運営するヤフー・バリュー・インサイトが『「血液型本」に関する調査』の結果を2008年12月25日に発表した。この調査に基づき、「Business Media 誠」の記事『どれくらい信用している? A型、O型……「血液型本」』では、『血液型本に関心が高い人ほど、「自分の血液型への誇り」が高い』と分析している。
単純に考えて、自分の血液型が持つとされる性質が素晴らしいものであれば、「自分の血液型でよかった」と思い、血液型に関心が高くなるのも当然だろう。しかし、これは自己満足に過ぎない。
血液型別で見ると、B型の人は「『否定されている』と感じる人が多い」とのこと。血液型で自己満足している人もいる一方で、こうして偏見を感じている人がいることも事実だ。
ミクシイ(mixi)で、血液型に関するコミュニティを検索すると、「“A型人間”嫌い…。」、「B型が嫌い」 、「B型が苦手」、「実はB型の女は苦手!」、「B型と合いません」、「AB型が嫌い!」、「AB型が苦手」、「O型嫌い」、などといった、明らかに血液型に基づく偏見によると考えられるコミュニティが複数存在する。(もちろん、「B型のオンナは最高!!」などといったB型を褒め称えるコミュも存在する)
いづれにせよ、血液型性格判断は科学的根拠がないということを認識し、むやみに人を血液型で判断してはいけない。
- 「血液型を聞かれることが嫌な人は15.7% 圧っっ倒的に目立つB型の人たちの声!」 2014/09/07/ 12:00、sirabee_news
しらべぇ編集部による調査によると、「血液型を尋ねられることが不快ですか?」という質問に対し、男性の18.4%、女性の13.1%が「不快である」と答えています(全体では15.7%)。
ここまでA型・O型・AB型の声をご紹介しましたが、本調査ではB型の方々の声が圧倒的多数を占めました。(20代のB型男性では、実に33.3%が「血液型を尋ねられることが不快」と回答)
説明不要ですが、B型は血液型トークにおいて不利な立場に置かれることが多く、様々な迫害を受けてきたようです。その意味で、彼らがもっとも血液型を尋ねられることに不快感を示すことは納得できますよね。そんなB型の方々の悲哀のこもった声をご紹介します。
就職差別
- 「「B型の人は結構です」 企業が「血液型」で採用を決めるのは不当な差別?」 2014年08月18日 10時58分, 弁護士ドットコムトピックス
それでは、血液型で採用・不採用を決めることはどうだろうか?
「血液型は本人に責任がなく、能力とも関係がない性質のものです。平等原則や、労働者の人格権保障の観点からすると、それを採用判断の理由として正当化するためには、少なくとも当該企業の業務との関連性が明らかにされなければならないでしょう」
血液型と関連性がある業務は、なかなか想定できないが・・・。
「そうですね。一般的に血液型が業務と関連するとは認められないでしょう。つまり、血液型のみを理由として採用拒否することは違法な差別であり、公序良俗(民法90条)違反となると考えられます。
同様に、採用判断のために血液型をたずねることも、こうした差別につながる個人情報の収集として、違法となり得ます」
血液型を採用基準とすることや、そのために血液型を聞くことも、許されないということだ。
そうだとすると、「B型だから・・・」などと同僚の性格を決めつけたりすることもダメなのか?
「そうですね。血液型と性格との合理的関連性が認められない以上、血液型で性格を決めつけることは不合理な取扱いであり、ハラスメントになり得ます」
- 「科学的根拠ないのに…シューカツで企業が血液型質問」 asahi.com, 2011年8月22日12時28分
シューカツで血液型を聞かれたらどうする? 就職活動で不況と東日本大震災のダブルパンチにあえぐ学生が悩んでいる。専門家は血液型による性格判断に科学的根拠はなく、面接で聞くことは差別につながりかねないと警告している。
中部地方の女子学生(21)は面接で血液型を聞かれて戸惑った。B型だが、かつて「マイペースで就活に不利な血液型だ」と言われ、気にかかっていたからだ。正直に答えたが、その会社は落ちた。
筆記も不調だったので、血液型が原因でないとは思う。しかし、被災地での態度が問題となり、7月に辞任した松本龍・前復興担当大臣が「B型だから」と言い訳していたのを見て、「B型の印象が悪くなる」とため息が出た。
男子大学院生(24)はメーカー系の面接で「君はA型ですか」と聞かれた。まじめな性格と言いたいのだろうと解釈し、「はい」と答えた。「当たったからいいが、もし違ったら対応に困ったと思う」という。
エントリーシートに記入させる企業もある。東日本にあるサービス業の採用担当者は「あくまで参考程度の質問」「特定の血液型を排除しているわけではない」としたうえで、「入社後に細かい作業をする部署もあるので、配置を考える上でも血液型を把握しておきたい」と説明する。
一方、ニセ科学に詳しい菊池誠・大阪大サイバーメディアセンター教授(物理学)は「いまだにそんな会社があるんですねえ」とあきれる。菊池教授によると、性格と血液型の関連性は見つかっておらず、「現代の迷信」という。「そもそも、自分の努力で変えられないことを就職の面接で聞くのはおかしい。企業側に自覚がなさすぎる」
日本労働弁護団の常任幹事を務める中野麻美弁護士は「仕事への適応能力をみる採用の場で、職務との関連性がない血液型の情報を求めるのは不合理だ。プライバシーを侵害し、いわれのない差別にあたるおそれがある」と話している。(岩波精)
ここで注意しなくてはいけないのは、科学的根拠の如何にかかわらず、本人の努力では変えることのできない『先天的な属性』で差別してはいけないということ。
なお、この記事で「松本龍・前復興担当大臣が「B型だから」と言い訳」との記述があるが、この発言については海外でも呆れられている。「海外での記事」の項目を参照。
B型に対する偏見
- 「血液型を聞かれることが嫌な人は15.7%…圧倒的に目立つB型の人たちの声!」 2014/09/07/ 12:00, しらべぇ
しらべぇ編集部による調査によると、「血液型を尋ねられることが不快ですか?」という質問に対し、男性の18.4%、女性の13.1%が「不快である」と答えています(全体では15.7%)。
ここまでA型・O型・AB型の声をご紹介しましたが、本調査ではB型の方々の声が圧倒的多数を占めました。(20代のB型男性では、実に33.3%が「血液型を尋ねられることが不快」と回答)
- 「なぜB型差別は始まったの? 意外と長い血液型性格診断の歴史」 2014.6.17, 文=アサトーミナミ, ダ・ヴィンチニュース
「自分さえ良ければ良い」「マイペース」「自己中心的」「ワガママ」…。血液型の話題となると、決まって蔑まれるのが、B型の人間だ。もし、血液型が本当に性格を決定づけているとしても、他の血液型にだって欠点はあるだろう。それなのに、なぜB型だけが世間から虐げられているか。B型は世間から日頃どんな目に遭っているというのだろうか。
だが、B型にももちろん良い面がある。シバキヨ氏に言わせれば、B型は明石家さんまや安倍晋三のようにリーダー的素質がある者も多いし、大島優子、綾瀬はるか、篠原涼子に代表されるように、ひとつのことに取り組む芸術家肌の人も多い。そして、何よりも素直で表裏がなく、付き合いやすい面もある。そんなB型のノリの良さ、コミュニケーション能力の高さに甘えて人は思わずB型差別をしてしまうのかもしれない。時代を経ても愛され続ける「いじられキャラ」がB型であるのだ。
いいえ、そもそも統計的根拠すらない「血液型性格判断」という迷信を信じることが差別の根源なのである。
- 「女性に聞いた!悪気なく言っているけど、相当失礼な発言ランキング1位「B型っぽい」」 マイナビウーマン:2013年10月17日(木)22時59分配信, ニコニコニュース
悪気のない相手の一言にカチンとくることはありませんか? 見た目や行動で決めつけるような発言など、失礼な人はいるものです。どのような発言が気になるのか、読者352名の女性にうかがいました。
Q.悪気なく言っているけど、相当失礼な発言を教えてください(複数回答)
1位 B型っぽい 26.4%
■B型っぽい
・「B型が悪いの??」(30歳/自動車関連/事務系専門職)
・「B型って悪いイメージばかりだから」(21歳/医療・福祉/専門職)
・「B型自体が悪口になっているから」(25歳/金融・証券/事務系専門職)
これは確かにひどい。差別につながりそうだ。
- 「「B型だからわがままでしょ?」「AB型なら変態」血液型に関して言われたショックなヒトコト」 2014年08月17日 18時00分, アメーバニュース
海外での記事
血液型性格判断は欧米ではあまり一般的ではない。そもそも自分の血液型を知っている人がいない。しかし、ときおり海外でも日本の血液型ブームを紹介する記事が登場する。
中国で血液型
- 「「てんびん座優先」…星座や血液型基準に人材採用 中国、企業に批判も」 産経ニュース、2012.1.7 16:24
中国で特定の星座や血液型を採用条件とする企業の行動が問題視されている。星座などによる性格や運勢判断を信じる中国人は多く、就職難の中、民間企業の採用基準を管理する仕組みがない現状も浮かび上がっている。
「(採用は)てんびん座を優先」。週刊誌「新民周刊」最新号によると、湖北省武漢市の民間企業が昨年、求職者の星座を採用基準にしていたことが発覚。この企業の責任者は「てんびん座は仕事にまじめで友好的」と話した。
中国でこうしたケースが明るみに出るのは初めてではなく、2010年にも物流企業が採用の際に星座や血液型を参考にしていたことが報じられた。ある人事担当者は面接時に血液型を参考にしていると認めた。
運勢占いなどの信仰が根強い中国では、人材登用の際に意見を聞くため占星術師を雇う企業もあるという。星座だけでなく、求職者のえとを条件にする企業も出てきているという。(共同)
松本龍・前復興担当相
- 「「失敗を血液型のせいに」 前復興相弁明に欧州驚き」 asahi.com, 2011年7月12日22時39分
松本龍・前復興担当相が辞任前に「私はちょっとB型で短絡的なところがある」と、血液型に触れて釈明したことが、海外で関心を呼んでいる。血液型による性格判断になじみがない欧州メディアは「失敗を血液型のせいにできるのか」と驚きを隠さない。
アイルランドの日曜紙は10日、釈明について「被災者は(怒りで)血が煮えたぎったはずだ」と評した。自国の前首相がラジオであやふやな応答をした際に「鼻づまり」と弁明したことについても「松本氏に比べれば信頼できる」。南アフリカの経済紙は「これから閣僚にはA型の人物を任命すべきだ」と提案。英紙ガーディアンは血液型別の性格を例示し「わが国の政治家はどれ」と問うた。
ふつう失敗を血液型のせいにできるわけがない。アホな大臣に早めに退場してもらえて良かったと考えるべきだろう。
その他
- 「Blood types in Japanese culture」 From Wikipedia, the free encyclopedia
- 「Japan and blood types: Does it determine personality?」 By Ruth Evans, 5 November 2012 Last updated at 00:41 GMT, BBC News, Magazine
- 「You are what you bleed: In Japan and other east Asian countries some believe blood type dictates personality」 By Rachel Nuwer, Scientific American, Guest Blog, Feb 15, 2011 10:40 AM
- 「In Japan, you are what your blood type is」 By MARI YAMAGUCHI, Feb 1, 11:36 AM EST, DallasNews.com
- 「日本の「血液型性格診断」ブーム、米国でも強い関心を集める」 excite.ニュース、2009年2月9日 15時40分
それ、血液型ぢゃない!
- 「タイプBが喜ぶべき10の理由 「タイプBは腹黒くない」「リーダーの素質がある」など」 2014/01/25, Rocketnews24
この記事は当初『【血液型】B型が喜ぶべき10の理由 「B型は腹黒くない」「リーダーの素質がある」など』というタイトルだったが、すぐ以下のように訂正された。
【訂正】
こちらの記事、参照元の記事を確認すると血液型のB型の話ではなく、性格傾向を表した「タイプA」と「タイプB」の内容だったため、内容の一部を2014年1月25日13時20分に修正致しました。訂正しお詫びいたします。
ネタ元がHuffington Postの「10 Reasons You Should Be Glad You're Type B」(By Meredith Melnick, Posted: 01/21/2014 8:13 am EST, Updated: 01/22/2014 1:59 pm EST)なので、血液型性格判断は欧米では流行ってないことから、すぐに血液型ではなさそうだということは察しが付く。
『性格傾向を表した「タイプA」と「タイプB」』とは以下のこと。
- 「Type A and Type B personality theory」 From Wikipedia, the free encyclopedia
ところが、これは日本では流行ってないので、ロケットニュースの記事を理解できる日本人は少ないだろう。「B型」とでっかく表示されるので、血液のB型と間違える人はまだいるかもしれない。
その他
血液型 その他を参照。