トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ PDF RSS ログイン

研究不正

 製薬大手バイエル薬品の血液を固まりにくくする薬をめぐり、会社の患者調査に協力した医師が発表した論文2本を、同社が事実上代筆していたことが19日、関係者への取材でわかった。論文は2本とも昨年撤回されている。

東京大学の医学部と分子細胞生物学研究所に所属する教授6人がそれぞれ発表した合わせて22本の論文のデータについて、不自然な点が多数あるとする匿名の告発があり、東京大学は内容を検討した結果、ねつ造や改ざんの研究不正があるかどうか、6人全員について本格的な調査を行うことを決めました。

東京大学によりますと、医学部と分子細胞生物学研究所の教授6人が、それぞれ発表した合わせて22本の論文のグラフや画像などのデータに不自然な点があり、ねつ造や改ざんの研究不正が疑われるという匿名の告発文が先月、大学に届いたということです。

告発文には、22本の論文の合わせて51のデータについて疑義の内容が詳しく書かれていて、例えば、画像を塗りつぶしたような跡が見られたり、本来、専用のソフトを使って水平に描かれるはずのグラフの一部が傾いていたりするなど不自然な点が多く、実際に実験を行ったデータが存在していたのか疑われるなどと指摘しています。

大学では告発を受けて予備調査を行ってきましたが、ねつ造や改ざんの研究不正があるかどうか、外部の専門家を含めた調査委員会を立ち上げ、本格的な調査を始めることを決めました。

関係者によりますと、6人の教授は、国内外の賞を受けるなど各分野でトップクラスの研究者で、告発の対象となった論文の中には国民の多くがかかる病気の治療法にもつながるテーマで多額の国の研究費が使われたものも含まれているということです。

東京大学では来年3月ごろまでを期限に調査を行い、結論をまとめることにしています。

大学によりますと、告発について6人の教授はいずれもコメントはないと話しているということです。

 東京大の医学系4研究室が報告した論文計11本に捏造(ねつぞう)や改ざんといった研究不正の疑いがあるとする匿名の告発があり、大学本部が予備調査を8月22日に始めていたことが分かった。原則30日以内に調査を終え、不正行為の疑いがあると判断した場合は、学外の識者を交えた調査委員会を設置して本格的な調査に入る。

 

 東大などによると、告発文が郵送で8月17日に届き、大学が同22日に受理した。対象の論文は、いずれも生活習慣病などに関係する基礎研究の成果で、東大の研究室を主宰する教授4人がそれぞれ責任著者となり、2003年から15年までに英科学誌ネイチャーなどに掲載された。告発文では、これらの論文のグラフなどの図版を検証した結果、不自然な点が多く見つかり、基になったデータが存在するか疑わしいものもあると指摘している。同じ告発文は東大以外にも、文部科学省や関連学会などに届いているという。【須田桃子】

STAP細胞事件

岡山大学医学部不正問題

ノバルティス

 製薬会社ノバルティスファーマ(東京都港区)が3000例以上の薬の副作用情報を国に報告していなかった問題で、医薬品医療機器法(旧薬事法)違反にあたるとして、厚生労働省が同社を業務停止処分とする方針を固めたことが2日、関係者への取材で分かった。停止期間は15日前後で検討している。ノ社に対する行政処分は2回目で、製薬会社が副作用の報告義務違反で業務停止処分を受けるのは初めて。

 

 医薬品医療機器法は製薬会社が重い副作用を把握した場合、30日以内に国に報告することを義務付けている。ノ社は白血病治療薬を巡る16例の副作用を報告しなかったとして、昨年7月に業務改善命令を受けた。

 

 その後も同社の全医薬品について社内調査を続けた結果、26種類の薬で3264例の重い副作用情報を国に報告していなかったことが分かり、昨年12月に同省に報告していた。

慢性期慢性骨髄性白血病(CML)患者に対し、東京大学医学部附属病院中心に行われた多施設共同の医師主導臨床研究(SIGN研究)において、ノバルティス ファーマ株式会社社員の不適切な関与の疑いがあったとされる問題で、東京大学は学内に設置した特別調査委員会(委員長・松本 洋一郎 東大副学長)の調査結果(最終報告)を発表した。

製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンに関する臨床研究の論文にデータ不正があった事件で、東京地検特捜部は11日、京都府立医大の論文データを不正に操作したとして、同社元社員の白橋伸雄容疑者(63)=神戸市=を薬事法違反(虚偽記述・広告)の疑いで逮捕し、発表した。一連の論文不正問題は、製薬会社の元社員が刑事責任を追及される事態に発展した。

大手製薬会社「ノバルティスファーマ」が、販売する高血圧の治療薬の効果を調べた京都府立医科大学の臨床研究について、東京地検特捜部は研究に関わった元社員が研究データを不正に操作し、大学側に虚偽の論文を発表させた疑いが強まったとして、薬事法違反の疑いで逮捕しました。

 

逮捕されたのはノバルティスの元社員、白橋伸雄容疑者(63)です。

東京地検特捜部の調べによりますと白橋元社員は3年前、ノバルティスが販売する高血圧の治療薬「ディオバン」の効果を調べた京都府立医科大学の臨床研究で研究データを不正に操作して大学の研究者に虚偽の論文を発表させたとして薬事法違反の疑いが持たれています。

特捜部は厚生労働省から告発を受け、ノバルティス本社や大学などを捜索するとともに、研究に関わった研究者などの事情聴取を行い、捜査を進めてきました。

その結果、データの解析担当者として臨床研究に関わっていた白橋元社員がディオバンに有利な結果になるようにデータを改ざんした図表を作り、大学の研究者に提供していた疑いが強まったということです。

特捜部は引き続き研究者側がデータが操作されていることを認識していなかったか調べるものとみられます。

白橋元社員は、逮捕前、NHKの取材に応じ「大学側から頼まれて、提供されたデータをそのまま解析しただけで不正な操作は行っていない。解析結果が誤りならばデータを大学側から渡された時点ですでに改ざんされていたとしか考えられない」などと不正への関与を否定していました。

元社員が逮捕されたことについてノバルティスファーマは「厳粛に受け止め引き続き捜査に協力してまいります。皆様にさらなるご心配とご迷惑をかけることになり改めておわびします」というコメントを出しました。

 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、医学的に測定されないはずの血液に関するデータが論文にあることに一人の医師が気付き、日本循環器学会にメールで通報したことが、疑惑表面化へのきっかけになっていたことが分かった。この通報を受けた学会が研究責任者に問題があると認めさせ、その後の各大学の調査につながっていた。

 

 「死んでいる患者を相手に臨床試験をしたのか」。データのつじつまが合わないことに気付いた興梠(こうろ)貴英医師は「この論文は捏造(ねつぞう)かもしれない」と直感した。2012年9月、東京大病院の研究室。目の前には「コメントをもらえないか」と論文を持ってきた販売元の製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の営業担当の男性社員がいた。

 

 京都府立医大チームによるその論文は、「バルサルタンは糖尿病の高血圧患者の脳卒中などを予防する効果が大きかった」と結論付けていた。循環器内科が専門の興梠医師には興味深い論文だった。

 

 だが、読み進めるうちにあるデータが目に留まる。「糖尿病でないはずのグループに、糖尿病患者が何人も交じっている」。血中の電解質の値が低すぎたり高すぎたりする患者らも目に付いた。データが真実であれば「死んでいる」患者を調べたことになる。それほどでたらめに思えた。

 

 府立医大チームはバルサルタンの臨床試験を経て最初の論文を09年に発表。試験には3000人以上の患者が協力しており、膨大なデータが残る。その後もどんな効果があるかを発表し続けた。ノ社はこれらを医師に宣伝し、バルサルタンを累計売り上げ1兆円の大ヒット薬に育てていた。

 

 興梠医師は論文を読んだ翌月の12年10月、不正を疑う電子メールを、論文を載せた日本循環器学会誌の編集部に送った。

 

 学会は12月、まずノ社に試験への関与をただしている。ノ社幹部は「一切関与していない」と強く主張したという。学会は続いて試験責任者の松原弘明教授(当時)に説明を求めた。松原氏は「データ集計の間違いに過ぎない」と反論したが、学会幹部は納得せず、その場で撤回が決まった。

 

 年が明けると、欧州心臓病学会誌が詳しい理由を明かさぬまま、府立医大チームの関連論文を撤回した。【河内敏康、八田浩輔】

 降圧剤ディオバン(一般名バルサルタン)を使った臨床研究のデータ操作問題で、厚生労働省が、販売元の製薬会社ノバルティスファーマ(東京)などを薬事法違反(誇大広告)の疑いで刑事告発する方針を固め、調整を進めていることが18日、同省関係者への取材で分かった。

 

 臨床研究を実施した5大学の調査結果が出そろったのを受け、厚労省は今後、告発の時期や詳細な内容を詰める。

 

 東京慈恵医大と京都府立医大の臨床研究では、両大学の調査でデータ操作が判明。ノ社は、これらの研究論文をディオバンの販売促進に活用していた。

 降圧剤ディオバン(一般名バルサルタン)の臨床研究にデータ操作があった問題で、厚生労働省の検討委員会は30日、不正に操作された研究論文を製薬会社ノバルティスファーマ(東京)が販売促進に利用したことは薬事法で禁じる「誇大広告」に当たる恐れがあるとした中間報告をまとめた。

J−ADNI

J-ADNIホームページ

 アルツハイマー病の早期発見などを目指し、全国38医療機関が参加する国内最大級の臨床研究「J−ADNI(アドニ)」で「データが改竄(かいざん)されている」と内部通報があった問題で、東大の第三者委員会が「改竄に当たる恣意(しい)的なデータ修正はなかった」とする報告書をまとめたことが21日、関係者への取材で分かった。

 

 国と製薬会社が30億円以上を投じながら、内部の研究者の告発で疑念が生じ、約1年間にわたってストップしていた巨大プロジェクトが再び動き出すことになる。

アルツハイマー病の早期発見と根本的な治療法の開発を目指す国内最大規模の臨床研究で、患者のデータがずさんに取り扱われ、5年にわたる研究の成果が出せない状態になっている問題で、東京大学は24日、中心となった研究者は監督責任を免れないとしたうえで、今後、専門家グループを設置してデータを整理し直すべきだなどとする調査結果を発表しました。

 

この問題は、アルツハイマー病の根本的な治療法の開発を目指し、国などの資金20億円以上を投じて進められてきた「J−ADNI」と呼ばれる国内最大規模の臨床研究で、研究の条件に合わない患者らが多数登録され、5年にわたる研究の成果が出せない状態になっているものです。

研究に参加した国内38の大学のうち、責任者の岩坪威教授が所属する東京大学では、厚生労働省の要請を受けて調査を進め、24日にその結果を発表しました。

それによりますと、この臨床研究では、患者のデータをどのように集めるのかが適切に定められていないなど、ずさんなデータの取り扱いがあったとしたうえで、必要な研究体制を整備しなかった岩坪教授ら中心的な研究者の監督責任は免れないなどとしています。

そのうえで、今後は専門家グループを設置してデータを整理し直すべきだとしています。

会見した東京大学の苫米地令理事は「多くの施設が参加した研究なので、東京大学だけですべてを決められない。今後、国と協議して対応を検討していきたい」と話しています。

84報の「画像酷似論文」

 国内24の大学・研究機関に所属する生命科学系の研究者の論文84本に画像などの使い回しがあるとの告発が文部科学省にあった問題で、名古屋大は2日、同大所属の研究者の論文2本に不正がある疑いが否定できないとして、本格的な調査に乗り出す方針を明らかにした。

 大阪大や東京大などの研究者の発表した生命科学研究の論文約80本の画像データに、切り張りや使い回しが疑われる画像があると「匿名A」と名乗る人物がインターネット上で指摘し、両大学などが事実確認に乗り出したことが分かった。STAP細胞論文の不正問題もネット上で切り張りなどが指摘されたことで発覚した。

日本分子生物学会2013年年会組織委員会がシンポジウム「生命科学を考えるガチ議論」のための準備としてウェブ上に設置した議論用のサイトで、「日本の科学を考える」(http://scienceinjapan.org/)というものがあります。このウェブサイト上で、年末年始の数日間の間に、異なる実験結果に同一画像データが使いまわされている可能性のある「画像酷似論文」が大量に指摘されました。NATUREを筆頭に、NATUREの姉妹紙など一流の雑誌を含めて、全部で84報に上ります。「捏造問題にもっと怒りを」の記事のコメント欄を利用して書き込まれました。

加藤茂明元氏

加藤茂明元教授(分子細胞生物学研究所、分生研)の研究室による論文不正問題で、東大は12月26日、論文33本でデータ捏造(ねつぞう)などの不正行為があったとする最終報告を公表した。

 

当時の教員ら11人の不正行為などを認定。加藤氏など教員6人は既に退職しているが、「懲戒処分に相当する可能性がある」とした。東大は約15億円に上る公的研究費について、文部科学省などへの返還を検討している。

岡畑恵雄元氏

 東京工業大大学院生命理工学研究科の研究資金を巡る詐欺事件で、警視庁が、新たに計約3640万円をだまし取ったとして、同研究科の元教授・岡畑恵雄被告(67)(公判中)を詐欺容疑で東京地検に追送検していたことがわかった。

 

 立件額は約5130万円となった。

 

 捜査関係者によると、岡畑被告は在職中の2008〜11年、都内の化学製品卸会社に実験用試薬などを架空発注し、約3000万円を詐取した疑い。自身の研究室でアルバイトを雇ったとする虚偽の書類を大学に提出し、架空の給与名目で約640万円をだまし取った疑いもある。

 

 岡畑被告は容疑を認め、「10年以上前から不正を行っていた」と供述している。

 

 架空発注は岡畑被告から業者側に持ちかけ、大学側から業者の口座に振り込まれた資金の一部をバックさせてもいたという。警視庁は、岡畑被告がこうした手口で総額1億円以上を大学側から引き出し、車の購入費やクレジットカードの個人的な支払いなどに充てたとみている。

 

 岡畑被告は昨年11月に詐欺容疑で逮捕された。

 東京工業大大学院の元教授らによる研究費詐取事件で、警視庁捜査2課などは16日までに、さらに約3640万円をだまし取ったとして詐欺容疑で元教授岡畑恵雄被告(67)=公判中=と元秘書の女(63)を追送検した。また、医療機器などを扱う大阪市の卸会社の営業担当社員だった男を同容疑で書類送検した。

 岡畑被告をめぐる事件の立件総額は約5130万円となった。同課によると、3人は容疑を認めているという。

 送検容疑は2008〜13年、卸会社から物品を購入したように装うなどして、大学から研究費計約3640万円を詐取した疑い。

 岡畑被告は昨年11月、別の業者への架空発注で計約1490万円を詐取したとして、詐欺容疑で逮捕、起訴された。

 実験用試薬を架空発注するなどして大学から研究費計約3600万円を詐取したとして、警視庁が東京工業大学の元教授岡畑恵雄(よしお)容疑者(67)を詐欺の疑いで追送検したことが16日、捜査関係者への取材で分かった。同様の方法で研究費約1490万円をだまし取ったとの詐欺容疑で昨年11月に逮捕され、その後、起訴されていた。

 

 捜査関係者によると、追送検容疑は2011〜13年に化学製品卸会社に実験用試薬などを架空発注して約3千万円を、08〜12年にはアルバイトを雇ったとするうその書類を大学に出して給与名目で約640万円を、それぞれだまし取ったというもの。容疑を認めているという。警視庁は、岡畑容疑者と共謀したとして、元秘書の女(63)=詐欺容疑で逮捕、処分保留で釈放=も同容疑で書類送検した。