風評被害 (東日本大震災)
東日本大震災・デマ・風評被害・陰謀論
- デマ (東日本大震災)
- 美味しんぼ
- 海外におけるデマ (東日本大震災)
- 風評被害 (東日本大震災)
- 被災者への偏見 (東日本大震災)
ここでは2011年8月までの「風評被害」に関する記事を集めています。
必ず記事の日付を確認してから読んでください。事態が変化している場合もあります。
なお、「風評被害」については以下のような意見もある。
- 「「風評被害」 消費者無視 最低の言葉」 小山真人(静岡大学防災総合センター教授)静岡新聞 時評(2011年11月24日)
要するに、「風評被害」は、行政や生産者の立場と解釈を一方的に押しつけるとともに、その原因までをも消費者に転嫁し、消費者の立場や感情を踏みにじる最低の言葉なのだ。この言葉を使い続ける関係者と、それを無批判に垂れ流すマスメディアに猛省を望みたい。
しかし、現実問題として「風評被害」がある以上、その対策を考えなくてはならない。なんでもかんでも行政と生産者のせいにしたところで、問題は解決しない。
- 「【自転車日本一周じゃなく日本半周、の回想】 『福島っていうだけで』@福島県猪苗代町」 公開日: 2014年1月29日, ニッポンの元気探し隊!
東日本大震災はこの内陸の猪苗代にも被害をもたらした。福島原発から83.4km。町内北部の山間部で局地的に何度か、比較的高い放射線量を計測したことがある。しかし、市街地は基本的には関東地方と大差ない。つまり、平時と大差ない。
しかし、スキー客を中心に、観光客は激減した。「風評被害は本当に大きかったです」と町役場の担当者は言う。「スキー客以外にも教育旅行や部活動の合宿誘致にも力を入れていて、民宿や旅館も大きめに作っているところが多いので、ダメージは大きいですね」と声を落とす。農産物出荷も落ち込んだ。
「放射線の濃度は猪苗代は全然大丈夫なんです。でもやっぱり、福島っていうだけで敬遠されている感じでしたね。お子さんが行きたがっても、親御さんのお許しがもらえない。そう詫びられるチームもありました」。一方で、東京のとある私立高校の部活動は、保護者に猪苗代の安全性を十分に説明し、例年通りにここで合宿を行ったという。「本当に嬉しかったですね」と大堀さん。
- 「風評被害はこうすれば解消できる」 「情報の経済学」で買い控え問題を読み解く, 安田 洋祐, 日経ビジネス、2011年8月22日(月)
こうすれば風評被害がなくなる、みたいな決定的な特効薬は存在しないだろう。それでも真摯な態度で検証し、風評被害に対峙していく必要がある。
- 「風評被害は「リテラシー」では防げない」 『風評被害 そのメカニズムを考える』の関谷直也・東洋大学社会学部メディアコミュニケーション学科准教授に聞く, 芹沢 一也, 日経ビジネス、2011年7月25日(月)
- 「【現論】「風評」という言葉を見極めよう 斎藤美奈子」 iza β版, 2011/05/30 16:22
- 「風評被害は起きて当たり前。市民をバカにしないでほしい」 編集長の視点|松永 和紀、Foocom.net, 2011年4月19日
- 「「ゼロリスク幻想」とソーシャル・リスクコミュニケーションの可能性」 山口浩, Synodos Journal, 2011/4/1923:17
- 「風評のパワーを甘く見てはいけないのではないか?」 プリンストン発 新潮流アメリカ、by 冷泉彰彦、Newsweek, 2011年04月08日(金)11時57分
まず、風評というのは危険が切迫しているから起きるのではないということがあります。むしろ、その時点での危険は「遠い存在」であること、そして危険回避行動について「選択の自由がある」という条件があって初めて「蔓延」するのです。まず「遠い存在」であることから、実態が良くわからないという状況になります。分からないから不安であるし、政府やマスコミは何かを隠しているのではないか、そんな疑心暗鬼も生むわけです。
- 「この「風評」の半減期はどのくらい?」 小田嶋 隆のア・ピース・オフ・警句、2011年4月8日(金)、日経ビジネス
「風評」は、今後、政府や科学者や審議会のメンバーがどれほど懸命になってそれを攻撃しても、容易には消えないだろう。鮮魚についてだけではない。それは、海藻や海水や砂浜の遊びや海辺のアバンチュールといった、海にかかわるあらゆる事象に、不吉な影を落とすことになる。さらに、「風評」は、海外にも波及するはずだ。具体的にその効果は、わたくしども「日本人」が海外渡航する際の受け入れ先の態度の変化として、あるいは「日本製品」の価格の低下として、または「日本の技術」への信頼が損なわれるというカタチで顕現することになる。で、最終的には「日本」という国の国際的な評価そのものが毀損される。これは避けることができない。
まあ、それでも風評被害の拡散を防止する努力はしていかないわけにはいかない。
ミネラルウオーターの過剰在庫
- 「ケンコーコム、ミネラル水の在庫過剰が収益圧迫」 日本経済新聞、2011/8/30 23:44
日用品のネット通販を手掛けるケンコーコムは30日、ミネラルウオーターの過剰在庫が2012年3月期の営業損益を2億円程度押し下げそうだと発表した。東日本大震災後に需要が急増したものの、現在は落ち着いており、在庫がだぶつき収益を圧迫している。
そういえば、中国では塩を買い占めた男がいたね…
陸前高田市の松の薪問題
- 「被災の松使う「送り火」取りやめ 放射性物質に不安の声」 産経ニュース、2011.8.6 14:06
京都市で16日に行われる「五山送り火」の一つ「大文字」の護摩木として、東日本大震災の津波で流された岩手県陸前高田市の松を使う計画が、放射性物質の汚染を不安視する声を受け、取りやめになったことが6日、関係者への取材で分かった。
- 「護摩木になれなかった高田松原の松」 M9.0 被災地より、[2011年08月09日(火)]
京都市で8月16日に行われる「五山送り火」の一つ「大文字」の護摩木として、東日本大震災の津波で流された岩手県陸前高田市の松を使う計画がありましたが、放射性物質の汚染を不安視する声を受けて取り止めになりました。
五山送り火は、盆に迎えた先祖の霊を送り出す伝統行事です。大分市の美術家・藤原了児さんがボランティアとして陸前高田市を訪れた際に「被災者が松に思いを託し、心の整理がつくのなら」と発案し、大文字保存会の快諾を得たうえで、陸前高田市にあった名勝・高田松原から流出・倒木した松を使い、長さ80センチの護摩木を用意して準備を進めていました。
しかし、この取り組みが報道された6月末から、京都市民などから京都市や関係者の自宅に「放射能汚染が心配」「放射能汚染された灰が飛ぶ」「燃やした灰が琵琶湖に落ちて水が飲めなくなるのでは」「子供に後遺症が出たらどうなるのか」などと抗議の電話やメールが寄せられるようになりました。
これを受け、7月下旬の時点で集まっていた約300本について、京都市と大文字保存会が民間会社に依頼してセシウムとヨウ素の検査を全数実施したところ、放射性物質は何も検出されませんでした。
しかし、大文字保存会の理事会で協議した結果、「不安は完全にぬぐえない」と8月に入って中止を決断したといいます。
- 「被災松、一転受け入れ 京都市、新たに500本取り寄せ」 asahi.com, 2011年8月10日5時0分
東日本大震災の津波でなぎ倒された岩手県陸前高田市の松でできた薪(まき)を、京都の大文字送り火で燃やす計画が中止になった問題で、五山送り火の各保存会で組織する「京都五山送り火連合会」(京都市)は9日、現地から別の薪を受け入れることを決めた。京都市が500本を取り寄せ、送り火で燃やされるという。
市によると、被災者がメッセージを書いた薪333本は8日夜に現地で燃やされ、市には9日も約500件の苦情が相次いだ。そこで市は、陸前高田市で薪を管理するボランティア団体から薪を送ってもらう約束を取り付け、10日に500本の薪が京都市に届くことになった。終戦記念日の15日に市役所前である平和イベントで一部を燃やす。
一方、連合会は市の要請を受けて協議した結果、16日の送り火で燃やすことに決めた。送り火は「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の五つあり、どこで燃やすかは今後決めるという。
- 「送り火用被災松からセシウム 一転使用中止 京都市発表」 asahi.com, 2011年8月12日15時46分
市によると、薪の表皮から1キログラムあたりセシウム137が588ベクレル、セシウム134が542ベクレルの放射性セシウムがそれぞれ検出されたという。
- 「「核廃棄物持ち込み許さない!」 マツ騒動、今度は成田山新勝寺に抗議」 Jcastニュース、2011/8/15 19:33
まず第一に、陸前高田の松は「核廃棄物」ではない。
ボランティア団体によれば、最初の「大文字」で使うマツは京都の関係者や自分達が検査しても放射能は出なかったという。それは、マツの皮を取り、薪として使えるよう加工した後だったからだ。次に行われた検査では、加工していないマツが運ばれ、皮と内側を別々に検査。内側は大丈夫だったが皮から放射能が出た。ボランティア関係者は、
「皮は薪にはしないため、今回の検査でよかったのだろうか?」
と首をひねる。しかし、今回の検査で京都に対する非難が沈静化したのは確かだ。
薪に使用しない「皮」から検出されただけなのに、薪として使用しないという判断はちょっと不可解だ。
ちなみに、放射線影響研究所に問い合わせてみたところ、野菜や肉、魚などについては、放射性セシウムが1キロあたり500ベクレルを超えるものは食用にしないという国の基準値がある。今回のマツの皮は1キログラムあたり1130ベクレル。約2倍の数値だが、皮を食べることはない。
「不安だという気持ちはわかりますが、燃やしたとしても全く影響は出ないでしょう」
と話している。
「全く影響は出ない」量を恐がり続けると、きりがないという認識はあるのだろうか?もはや日本では放射能の影響を考えずに暮らすことはできないだろう。
批判が寄せられていることについて新勝寺では、
「まずは放射能の検査をします。検出されればマツは燃やしませんが、拝むという形になるかもしれません」
と話している。
放射能の量ではなく、検出されるかされないかの問題となってしまっている。これは「間違った恐がり方」なのではないのか?
この問題については以下のエントリも参照。
- 「大文字と松」 kikulog, 2011/8/12
- 「京都送り火に見る日本人の「放射線ゼロリスク志向」」 低線量のリスクを考える, 2011年08月22日(Mon) 松永和紀, Wedge Infinity
問題となった薪の表皮には1kgあたり、放射性セシウムが1130Bq/kg含まれていたと新聞等が伝えています(セシウム137が588Bq/kg、セシウム134が542Bq/kg)。燃やす予定だった薪500本の重量は不明ですが、もし仮に1本1kgで、表皮が薪の重量の10分の1と仮定すると、薪500本に放射性セシウムが5万6500Bq含まれていることになります。ICRPの勧告にしたがって成人への影響を計算すると、この放射性セシウムを一人が全部吸入したとして、0.034mSv程度の被ばく線量。100mSvに比べて極めて小さい数字です。実際には、薪が燃やされると含まれる放射性物質は空気中を広く拡散して行きます。
一方で、放射性物質は実は、日常的に降下しており、国が測定しています。これまでの核実験や原発事故等で排出された放射性物質が、今でも降下し放射線を出しています。
京都市内における放射性セシウム137の降下量をみると、検出限界を下回るときも多いのですが、2010年3月には1平方kmあたり5万1000Bqや7万Bqという数字を記録しています。春は、黄砂に付着して放射性物質が飛んで来るため、毎年検出されるのです。これが日常でありながら、表皮についた放射性セシウムを懸念し拒絶したのが京都市の判断です。
ちなみに、1950年代から60年代にかけて核実験が多く行われ、京都市内でも1963年には月間に1平方kmあたり2億Bqの放射性セシウムが降下していたと記録されています。1970年ごろになっても日常的に月間100万Bq程度は降下していました。
「シェア全国トップ級 勝負服の老舗が苦境 福島競馬中止で」
河北新報、2011年08月06日土曜日
原発事故による風評被害も痛かった。河野テーラーの所在地は福島競馬場のすぐ近く。福島市は県内の主要都市では最も放射線量が高い。「そこで作った勝負服は着られない」と、せっかく受けた注文を取り消されたこともあったという。
セシウムさん
- 「怪しいお米セシウムさん当選…東海テレビ誤放送」 2011年8月4日21時02分 読売新聞
4日午前に放送された東海テレビ放送(名古屋市)の愛知、岐阜、三重3県向けの情報番組「ぴーかんテレビ」で、不適切な表記のリハーサル用テロップが誤って放送され、司会者が同番組の中で謝罪するトラブルがあった。
テロップは、岩手県産米「ひとめぼれ」10キロが当たる視聴者プレゼントの当選者の名前などを発表するはずのものだったが、「怪しいお米 セシウムさん」「汚染されたお米 セシウムさん」などと書かれた表示が23秒間にわたって放送された。
同社総務部によると、放送されたのは、当選者が決定する前に作成したリハーサル用のテロップといい、「放送に使用しない仮のものとはいえ、大変不謹慎な表現を使用したことに問題があった」とした。また、「福島、岩手県の方々にご迷惑をおかけし、視聴者には大変不快な思いを抱かせてしまいました」と謝罪した。
これに対し、岩手県の達増拓也知事は4日、「本県を誹謗中傷するもの」などとする抗議文を同社に送った。
この放送を受けて、同社には視聴者から少なくとも300件の問い合わせがあった。
- 「8月4日の東海テレビ放送「ぴーかんテレビ」への抗議について」 岩手県、2011年08月04日
8月4日の東海テレビ放送(放送エリア:愛知県、岐阜県、三重県)「ぴーかんテレビ」において、本県産米を汚染米とする不適切な静止画が23秒間放送されました。
放送内容は、米農家が長年大切に育てあげブランド化してきた努力を踏みにじり風評被害をもたらすとともに、なにより東日本大震災津波からの復興に全力をあげて取り組んでいる本県を誹謗中傷するものであり、本日、岩手県知事から東海テレビ放送株式会社あてに抗議文を発出しましたのでお知らせします。
- 「【お詫び】「ぴーかんテレビ」内での不適切な表現の放送について」 東海テレビ放送株式会社
8月4日(木)に放送いたしました「ぴーかんテレビ」におきまして、岩手県産ひとめぼれ10kg当選者として「怪しいお米」「汚染されたお米」「セシウムさん」等の不適切な表現が表示された字幕テロップを放送しました。福島県をはじめ原発事故による被害を受けた方々や岩手県の農業、畜産業に携わる方々にご迷惑をおかけし、視聴者の皆さまには大変不快な思いを抱かせてしまいましたことを、ここに深くお詫び申し上げます。
8月5日(金)午前10時に岩手県庁、そして全国農業協同組合連合会 岩手県本部に、弊社のコンプライアンス担当常務取締役・祖父江伸二が訪問、直接お詫びし事情説明致しました。
- 「「ぴーかんテレビ」検証報告書」(pdf) 東海テレビ放送, 「ぴーかんテレビ」検証委員会, 2011年8月30日
- 「東海テレビ放送『ぴーかんテレビ』問題に関する提言」 BPO/放送倫理・番組向上機構, 2011年9月22日
- 「本文はこちら」(pdf)
これはBPO規約第23条に基づく、初めての提言である。
「巨大な影」
言戯、2011年7月21日 (木)
「「原発怖いから…」と出頭 不法残留中国人、望み通り本国へ」
2011/04/29付 西日本新聞朝刊
長崎県警によると、男は福島第1原発事故の発生当時は千葉県船橋市にいたが、中国領事館がある都市で福島県から一番遠い長崎市まで逃げた、と説明している。同市で警察に名乗り出て、3月26日に逮捕された。
「千葉のホテル、東電に賠償請求へ…同調も募る」
2011年4月22日11時08分 読売新聞
7月末での営業終了を決めたホテルグリーンタワー千葉(千葉市中央区)の運営会社「グリーンタワー」(同市美浜区)は21日、東京電力福島第一原発の事故によって海外観光客が激減したことが原因として、東電に損害賠償を請求する方針を明らかにした。
「工業品にも風評被害…放射線測定、生産移転も」
2011年4月15日12時12分 読売新聞
工場がある福島市の放射線量は人体には問題がないレベルと説明したが、押し問答が半日続いた。ついに「もっと遠い場所で部品を製造してほしい。できないなら契約をキャンセルする」と迫られ、中国地方にある工場に新設備を造り、製造することを決めた。数千万円の出費になるという。
「放射性物質:福島の大学、入学辞退相次ぐ 原発事故が影響」
毎日新聞 2011年3月31日 10時55分(最終更新 3月31日 12時19分)
公立の会津大(会津若松市)には震災後、県外在住の入学予定者の母親から「放射能が心配なので辞退したい」と連絡があった。大学院でも中国人合格者1人が辞退。福島第1原発から同大は約90キロ離れており、大気中の放射線量も31日午前9時時点で1時間あたり0.24マイクロシーベルトと県内12カ所の測定地点のうち2番目に低い。同大の担当者は「全く安全だが、聞いてもらえなかった。福島は危険とひとくくりにされているようだ」と、ため息をつく。
「福島で保健師が足りない…他県、原発恐れ派遣ためらう」
asahi.com, 2011年3月29日11時1分
福島県が保健師不足にあえいでいる。他県の自治体から派遣されているのは、宮城県の233人、岩手県の121人に対し、福島県は8人だけ。原発事故の影響が測りきれず、自治体側が派遣をためらうためだ。厚生労働省は福島県への派遣人数を増やすことを決め、29日、同省技官の保健師4人を送り込んだ。
「静岡・岐阜の援助隊、屋内退避区域の搬送せず」
2011年3月23日08時13分 読売新聞
福島第一原子力発電所の事故で、屋内退避区域となっている原発から半径20〜30キロ・メートル圏内にある病院に入院する患者の搬送要請を、静岡、岐阜両県の緊急消防援助隊が「安全が確実に確保されていない」として断っていたことが22日、わかった。
屋内退避区域について、経済産業省原子力安全・保安院は「特別な装備は必要なく、マスクをして肌の露出を避ければ搬送作業は可能」としており、実際に地元の相馬地方広域消防本部など福島県内の消防隊は活動している。
「放射線恐れ救援物資届かず 福島県が国に支援要請」
2011/03/16 18:54 【共同通信】47News
福島第1原発(福島県双葉町、大熊町)で事故が相次いでいることを受け、東日本大震災の救援物資を輸送する業者が放射線による運転手の健康被害を恐れ、福島県内への輸送を拒否するケースが出始めていることが16日、分かった。
農作物について
「東日本大震災:福島産トマト、契約見送り−−カゴメとデルモンテ」
毎日新聞 2011年4月11日 大阪朝刊
大手食品メーカー「カゴメ」(名古屋市)と「日本デルモンテ」(東京都港区)が、今年度作付けされる福島県産加工用トマトの契約を見送る方針を農家側に伝えていたことが10日、分かった。福島第1原発の放射性物質漏えい事故の影響とみられ、県農林水産部は「トマトは出荷制限の対象外にもかかわらず残念な対応」と話している。
カゴメ広報担当者は「県全体の安全性が確認されていない状況や、節電による減産を見込み、苦渋の決断だが契約を見送った。放射性物質の影響がないと判明すれば来年度産は使用したい」と話した。【種市房子】
- 「カゴメお客様相談センターに電話してみた」 togetter, 4/11 21:16
- 「「2011年度福島県産加工用トマトの契約栽培の休止」に関する報道について」 カゴメ株式会社、2011/4/11
- 「福島県産加工用トマト契約栽培に関する報道について」 2011年4月11日 キッコーマン食品株式会社 キッコーマン飲料株式会社 日本デルモンテ株式会社
「福島の野菜農家が自殺 摂取制限指示に「もうだめだ」」
asahi.com, 2011年3月29日5時30分
男性は30年以上前から有機栽培にこだわり、自作の腐葉土などで土壌改良を重ねてきた。キャベツは10年近くかけて種のまき方などを工夫し、この地域では育てられなかった高品質の種類の生産にも成功。農協でも人気が高く、地元の小学校の給食に使うキャベツも一手に引き受けていた。「子どもたちが食べるものなのだから、気をつけて作らないと」。そう言って、安全な野菜づくりを誇りにしていたという。
「茨城知事、風評被害対策を農水相に要請」
産経ニュース、2011.3.25 18:16
「東日本大震災:「五重苦」のいわき 地震、津波、原発、風評被害、農産物出荷停止」
毎日新聞 2011年3月25日 東京夕刊
「福島の農協団体「風評被害が現実に」 厚労相に対策要請」
asahi.com, 2011年3月25日20時5分
「「4県産野菜売れない」広がる返品、生産者悲鳴」
2011年3月22日20時30分 読売新聞
福島第一原発の事故で福島や茨城、群馬、栃木の4県産のホウレンソウなどが出荷制限されたことを巡り、農林水産省は22日、全国の卸売業者の約4割に、制限品目以外の返品や契約破棄が広がっていると明らかにした。
東京・大田市場では、小売店から制限品目以外の茨城県産チンゲンサイにも注文が入らず、「4県産の野菜は売れない」との悲鳴が漏れた。一方、小売店からは、「風評被害が生まれないよう、生産者を応援したい」との声も上がった。
「【原発】出荷制限対象外の野菜まで返品相次ぎ混乱」
テレ朝News、(03/22 13:40)
福島第一原発の放射能漏れによる農産物の出荷制限をめぐり、卸売市場で対象外の野菜が返品されるなどの混乱が起きていることが分かりました。
「県産牛乳の出荷自粛決定」
asahi.com, 2011年03月21日
いわき市で酪農牧場を営む男性(50)は、従業員4人とホルスタイン牛30頭を乳牛用に飼育している。ただ、「地震後は搾った原乳をすべて廃棄している」と話す。原発事故の風評被害で、避難地区ではないのにえさが業者から届かなくなり、困っている。えさの蓄えは今月末にはつきそうで、男性は「経営はどんどん苦しくなる。早く原発を何とかして欲しい」と話す。
海外
「海外での日本のブランド力に対する震災・原発事故の影響」に関する定量調査」
(pdf) Interbrand, 2011/5/25
「バラスト水が放射性物質をばらまく? 外国船から新たな風評」
産経ニュース、2011.4.26 22:42
東京電力福島第1原子力発電所の事故で、外国の貨物船の間に、荷物を降ろした船がバランスを取るために取水するバラスト水への懸念が浮上している。日本で取水したバラスト水を自国で排出する際、放射性物質(放射能)をばらまくのではないかというのだ。原発付近以外の海水から放射性物質は検出されていないが、新たな風評被害に、国は海水測定値の積極的な情報提供に乗り出した。(高橋裕子、原川真太郎)
「英字紙漫画:白雪姫「日本のリンゴ?」 総領事館が抗議」
毎日新聞 2011年4月22日 10時53分(最終更新 4月22日 12時57分)
国際英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューンは21日付の論説欄の1こま漫画で「日本」「放射線」と書かれた新聞を持つ白雪姫が、おばあさんが手にするリンゴを虫眼鏡で見ながら「ちょっと待って。日本から来たの?」と険しい顔で尋ねる場面を掲載した。
「鋼材輸入にも風評被害広まる」
SankeiBiz, 2011.3.30 05:00
日本鉄鋼連盟の林田英治会長(JFEスチール社長)は29日、福島第1原子力発電所の放射能漏れ事故にからみ、鋼材輸出で風評被害が出ていることを明らかにした。「輸出先で、(鋼材から)若干でも放射線が検出されると引き取りを拒否される」ことに加え、「貨物船が日本に引き取りに来ない」といったケースが出ているという。林田会長は「鉄だけではなく、日本の産業全体の問題」と指摘し、政府に対して適切な情報発信を求めた。
「「日本製」に広がる過剰反応=風評被害を懸念−台湾」
時事ドットコム(2011/03/22-16:54)
【台北時事】福島原発の事故を受け、台湾では日本製品に対し、過剰とも言える反応が広がっている。台湾当局は22日までに、生鮮品に限定していた日本からの輸入品に対する放射能検査を、加工食品や工業製品にも拡大。今のところ買い控えなど目立った風評被害は報告されていないが、メディア報道などで大衆の不安は募っており、当局も動向を注視している。
「震災で生産中止?日本製化粧品、品薄懸念から売上急増=一方で放射能汚染との風評被害も―中国」
レコードチャイナ、2011-03-23 18:01:07 配信
工場が操業停止になり製品が手に入らなくなるのではとの不安が広がったほか、地震後に製造された商品には放射性物質が混入しているのではとの懸念も広がっているという。日系化粧品メーカーは相次ぎ声明を発表。工場は主に関東に集中しており製造には問題がないほか、福島原発の影響もないと説明した。しかし消費者の疑念は強く、一部消費者は欧米系メーカーに切り替えると話している。
アエラ
- 「アエラが謝罪 表紙の防毒マスクに「放射能がくる」 風評被害助長批判に」 産経ニュース、2011.3.20 21:47
福島第1原発の事故をイメージした19日発売の「朝日新聞WEEKLY AERA」(朝日新聞出版発行)の表紙に対し、「風評被害を助長する」などと批判が高まり、同誌は20日、短文投稿サイト「ツイッター」で「ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。
表紙は防毒マスクをつけた人物の顔のアップに、赤い文字の見出し「放射能がくる」を重ねたもの。このデザインに対し発売後、ネット上で「恐怖心をあおってどうするのか」「インパクトばかり求めている」などと非難が相次いだ。
同誌は20日、ツイッターで「恐怖心をあおる意図はなく、福島第1原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しました」とした上で謝罪。同誌編集部は産経新聞の取材に「ツイッターに掲出したコメントにある通りです」と回答している。
- Twitter、@AERAnetjp、2011年3月20日 - 16:13
AERA今週号の表紙及び広告などに対して、ご批判、ご意見をいただいています。編集部に恐怖心を煽る意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます。(続く)
- Twitter、@AERAnetjp、2011年3月20日 - 16:13
編集部では今回いただいたご意見を真摯に受け止め、今後とも、様々な角度から全力を挙げて震災報道を続けていく所存です。最後になりましたが、被災者、関係者のみなさまには心よりお見舞い申し上げます。
- 「AERAの「放射能がくる」はひどすぎる」 Foocom.net, 2011年3月22日執筆、森田満樹
これらの記事が書かれたのは、おそらく14,15日でかなり切迫している状況であっただろう。その点は差し引くにしても、せめて取材がどの時点だったかという時系列をしっかりと刻んで伝えるべきではなかったか。AERAの記事は、いつの時点だったかということはほとんど触れていない。いつ言ったかわからない学者の発言を繋げて、最悪の場合の話、想定の話を付け加えれば、読者を不安に陥れるには十分である。
アエラはツイッター上とはいえ謝罪する羽目になったが、フライデー4月1日号の煽り文句もどぎつい。表紙には「原発大爆発!メルトダウンの悪夢が現実になった」、『池袋上空に地震雲!「次は東京なのか」』とある。(地震雲で地震予知ができるという話には、もちろん科学的根拠はない) しかし、もともとフライデーはその程度の雑誌と思われているのか、こちらはなんのお咎めもなし。
- 「AERA 「放射能が来る」を踏んだ人々」 Togetter , 2012/4/6
いずれにせよ、当時流れていた情報をそのうち総括する必要があるだろう。